第1巻 · はじめに
定義
ὅροι · 全 23 項。命題で使う用語を定める
- 1点とは部分をもたないものである。
- 2線とは幅のない長さである。
- 3線の端は点である。
- 4直線とは、その上にある点に対して一様に横たわる線である。
- 5面とは長さと幅だけをもつものである。
- 6面の端は線である。
- 7平面とは、その上にある直線に対して一様に横たわる面である。
- 8平面角とは、平面上で互いに交わり、一直線上にない 2 本の線の互いの傾きである。
- 9角をはさむ線が直線であるとき、その角は直線角とよばれる。
- 10直線が直線の上に立って、隣り合う角を互いに等しくするとき、等しい角のそれぞれは直角であり、立っている直線は、それが立つ直線に対して垂線とよばれる。
- 11鈍角とは直角より大きい角である。
- 12鋭角とは直角より小さい角である。
- 13境界とは、あるものの端である。
- 14図形とは、1 つまたはいくつかの境界によって囲まれたものである。
- 15円とは 1 本の線に囲まれた平面図形で、図形の内部にある 1 点からその線へ引いたすべての線分が互いに等しいものである。
- 16その点は円の中心とよばれる。
- 17円の直径とは、中心を通って引かれ、両側で円周によって区切られる任意の線分であり、それは円を 2 等分する。
- 18半円とは、直径とそれによって切り取られた円周とに囲まれた図形である。半円の中心は円の中心と同じである。
- 19直線図形とは直線で囲まれた図形であり、3 本で囲まれたものを三辺形、4 本で囲まれたものを四辺形、4 本より多い直線で囲まれたものを多辺形という。
- 20三辺形のうち、3 辺が等しいものを正三角形、2 辺だけが等しいものを二等辺三角形、3 辺がすべて等しくないものを不等辺三角形という。
- 21さらに三辺形のうち、直角をもつものを直角三角形、鈍角をもつものを鈍角三角形、3 つの角がすべて鋭角であるものを鋭角三角形という。
- 22四辺形のうち、等辺かつ直角であるものを正方形、直角であるが等辺でないものを長方形、等辺であるが直角でないものをひし形、向かい合う辺と角が互いに等しいが等辺でも直角でもないものを長斜方形という。これら以外の四辺形は台形とよぶことにする。
- 23平行線とは、同じ平面上にあって、両方向に限りなく延長しても、どちらの方向でも互いに交わらない直線である。
公準
αἰτήματα · 全 5 項。最初の 3 つが定規とコンパスにあたる
- 1任意の点から任意の点へ直線を引くこと。
- 2有限な直線を連続して一直線に延長すること。
- 3任意の中心と距離で円を描くこと。
- 4すべての直角は互いに等しいこと。
- 51 本の直線が 2 本の直線と交わり、同じ側の内角の和を 2 直角より小さくするならば、その 2 直線を限りなく延長すると、2 直角より小さい角のある側で交わること。
公理
κοιναὶ ἔννοιαι · 全 5 項。「共通概念」とも呼ばれる、相等についての一般的な真理
- 1同じものに等しいものは、互いにも等しい。
- 2等しいものに等しいものが加えられれば、全体は等しい。
- 3等しいものから等しいものが引かれれば、残りは等しい。
- 4互いに重なり合うものは、互いに等しい。
- 5全体は部分より大きい。