ユークリッド原論 第1巻

定義 23 · 公準 5 · 公理 5 · 命題 48

命題 I.14 · 定理

ある直線とその上の点において、同じ側にない 2 直線が隣り合う角の和を 2 直角に等しくするならば、その 2 直線は一直線をなす。

赤い丸の点はドラッグできます。図が変わっても、証明の各段階はそのまま成り立ちます。
  1. 直線 AB とその上の点 B において、同じ側にない 2 直線 BC、BD が隣り合う角 ABC、ABD をつくり、その和が 2 直角に等しいとする。主張:BD は CB と一直線をなす。(点をドラッグしてみてください。D はつねに CB の延長上にきます。)
  2. BD が CB と一直線をなさないなら、BE が CB と一直線をなすとする。(E はこの仮定のもとでの位置に描いてあります。)
  3. 直線 AB は直線 CBE の上に立つから、角 ABC、ABE の和は 2 直角に等しい。
    命題 I.13
    命題 I.13:直線が直線の上に立って角をつくるならば、2 直角か、または 2 直角に等しい角をつくる。
  4. しかし角 ABC、ABD の和も 2 直角に等しく、すべての直角は等しい。よって角 CBA、ABE の和は角 CBA、ABD の和に等しい。
    公準 4公理 1
    公準 4:すべての直角は互いに等しいこと。
    公理 1:同じものに等しいものは、互いにも等しい。
  5. それぞれから角 CBA を引くと、残りの角 ABE は残りの角 ABD に等しくなり、小さいものが大きいものに等しいことになって不可能である。よって BE は CB と一直線をなさず、同様に BD 以外のどの直線もなさない。ゆえに CB は BD と一直線をなす。
    公理 3公理 5
    公理 3:等しいものから等しいものが引かれれば、残りは等しい。
    公理 5:全体は部分より大きい。