ユークリッド原論 第1巻

定義 23 · 公準 5 · 公理 5 · 命題 48

命題 I.26 · 定理

2 つの三角形が 2 角をそれぞれ 2 角に等しくもち、1 辺、すなわち等しい角にはさまれた辺か、等しい角の一方に対する辺が等しければ、残りの辺も残りの辺に、残りの角も残りの角に等しい。

赤い丸の点はドラッグできます。図が変わっても、証明の各段階はそのまま成り立ちます。
  1. ABC、DEF を 2 つの三角形とし、2 角 ABC、BCA がそれぞれ 2 角 DEF、EFD に等しく、1 辺が 1 辺に等しいとする。まず等しい辺が等しい角にはさまれる場合、すなわち BC が EF に等しい場合を考える。主張:残りの辺と残りの角も等しい。(A、B、C、D をドラッグできます。)
  2. AB が DE に等しくなければ、どちらかが大きい。AB が大きいとし、BG を DE に等しくとって GC を結ぶ。(G はこの仮定のもとでの位置に描いてあります。)
    命題 I.3公準 1
    命題 I.3:等しくない 2 直線が与えられたとき、大きい方から小さい方に等しい直線を切り取ること。
    公準 1:任意の点から任意の点へ直線を引くこと。
  3. GB は DE に、BC は EF に等しく、角 GBC は角 DEF に等しいから、三角形 GBC は三角形 DEF に等しく、角 GCB は角 DFE に等しい。
    命題 I.4
    命題 I.4:2 つの三角形が 2 辺をそれぞれ 2 辺に等しくもち、等しい直線にはさまれた角が等しいならば、底辺も底辺に等しく、三角形は三角形に等しく、残りの角も残りの角にそれぞれ等しい。
  4. しかし角 DFE は仮定により角 BCA に等しい。よって角 BCG は角 BCA に等しくなり、小さいものが大きいものに等しいことになって不可能である。ゆえに AB は DE に等しい。
    公理 1
    公理 1:同じものに等しいものは、互いにも等しい。
  5. すると 2 辺 AB、BC は 2 辺 DE、EF に等しく、角 ABC は角 DEF に等しい。よって AC は DF に、角 BAC は角 EDF に等しい。
    命題 I.4
    命題 I.4:2 つの三角形が 2 辺をそれぞれ 2 辺に等しくもち、等しい直線にはさまれた角が等しいならば、底辺も底辺に等しく、三角形は三角形に等しく、残りの角も残りの角にそれぞれ等しい。
  6. 次に等しい角に対する辺が等しい場合、すなわち AB が DE に等しい場合を考える。BC が EF に等しくなければ BC が大きいとし、BH を EF に等しくとって AH を結ぶ。(H も仮定のもとでの位置に描いてあります。)
    命題 I.3公準 1
    命題 I.3:等しくない 2 直線が与えられたとき、大きい方から小さい方に等しい直線を切り取ること。
    公準 1:任意の点から任意の点へ直線を引くこと。
  7. AB は DE に、BH は EF に等しく、はさむ角も等しいから、角 BHA は角 EFD、すなわち角 BCA に等しい。
    命題 I.4公理 1
    命題 I.4:2 つの三角形が 2 辺をそれぞれ 2 辺に等しくもち、等しい直線にはさまれた角が等しいならば、底辺も底辺に等しく、三角形は三角形に等しく、残りの角も残りの角にそれぞれ等しい。
    公理 1:同じものに等しいものは、互いにも等しい。
  8. すると三角形 AHC の外角 BHA が内対角 BCA に等しくなり、不可能である。よって BC は EF に等しく、2 つの三角形はすべての点で等しい。
    命題 I.16命題 I.4
    命題 I.16:任意の三角形において、1 辺を延長すれば、外角は内対角のいずれよりも大きい。
    命題 I.4:2 つの三角形が 2 辺をそれぞれ 2 辺に等しくもち、等しい直線にはさまれた角が等しいならば、底辺も底辺に等しく、三角形は三角形に等しく、残りの角も残りの角にそれぞれ等しい。