ユークリッド原論 第1巻

定義 23 · 公準 5 · 公理 5 · 命題 48

命題 I.32 · 定理

任意の三角形において、1 辺を延長すれば、外角は 2 つの内対角の和に等しく、三角形の 3 つの内角の和は 2 直角に等しい。

赤い丸の点はドラッグできます。図が変わっても、証明の各段階はそのまま成り立ちます。
  1. ABC を三角形とし、その 1 辺 BC を D まで延長する。主張:外角 ACD は 2 つの内対角 CAB、ABC の和に等しく、三角形の 3 つの内角 ABC、BCA、CAB の和は 2 直角に等しい。(頂点をドラッグしてみてください。)
  2. 点 C を通って直線 AB に平行に CE を引く。
    命題 I.31
    命題 I.31:与えられた点を通って、与えられた直線に平行な直線を引くこと。
  3. AB は CE に平行で、AC がこれらに交わるから、錯角 BAC、ACE は互いに等しい。
    命題 I.29
    命題 I.29:平行な 2 直線と交わる直線は、錯角を互いに等しくし、外角を内対角に等しくし、同じ側の内角の和を 2 直角に等しくする。
  4. また AB は CE に平行で、直線 BD がこれらに交わるから、外角 ECD は内対角 ABC に等しい。
    命題 I.29
    命題 I.29:平行な 2 直線と交わる直線は、錯角を互いに等しくし、外角を内対角に等しくし、同じ側の内角の和を 2 直角に等しくする。
  5. そして角 ACE は角 BAC に等しいことが示された。よって角 ACD 全体は 2 つの内対角 BAC、ABC の和に等しい。
    公理 2
    公理 2:等しいものに等しいものが加えられれば、全体は等しい。
  6. それぞれに角 ACB を加えると、角 ACD、ACB の和は 3 角 ABC、BCA、CAB の和に等しい。しかし角 ACD、ACB の和は 2 直角に等しい。よって三角形の 3 つの角の和も 2 直角に等しい。
    命題 I.13
    命題 I.13:直線が直線の上に立って角をつくるならば、2 直角か、または 2 直角に等しい角をつくる。